暖冬の今季ですが、さすがに冷えてきたこの頃。
寒いです!
早朝にはヒラヒラと雪も舞うほど。
そんな中、Puntoでは石川和男の展覧会を開催中。
描き上げたばかりの作品も見どころです。
「untitled」
小さい作品のレイアウトは、往々にして難しいと感じることがある。
そんな小品の最新作を展示しています。
それだけに 今展のテーマの要素がギュッと詰まった構成となっています。
画面全体は複雑に立体感が持たされており、
絵具だけでは表現できない質感や光沢が、独自の世界観の表現を担っている。
そこが、魅力のひとつでもある。
画家は以下のように語っている。
「私は作品を描くにあたって、時間性、次元性という概念を画面に取り入れることを強く意識している。
現代絵画の起点のルネサンス時代からの技術である消失点や遠近法、時間芸術の一つである
音楽・リズム、さらに時間軸というベクトルのなかでの多次元的な空間のあり方を、
自分のこれまで培ってきた表現と組み合わせてどう平面の中に治めるかという試みでもある。」
石川さんの作品は実に表現がしっかりとしている。
毎日 作品を眺めていると、日に日に それが目に見えて分かってくる。
これまでの美術を取り巻くものへの探究、
その取り組みに裏打ちされた確固たる表現を感じてやまない。
そうして初めて作品に遊びが出てくるのかもしれない。