野村直城の「miracle」本日 最終日を終えました。
今回も例外なく楽しませてもらいました。
作り手の、それもかなり個人的な嗜好や意図をそのまま感覚的に表現として具現化している作家に、
改めて敬意を覚えた2週間。冗談なのか本気なのか、真面目なのか生真面目なのか
心は頑ななほどブレない野村さんに、何年か越しで今頃 合点がいくところがある。
今展は、初日から話題は「犬派」「ネコ派」に始まり
実は注目株だった「ザリガニ盃」。
「W.とびげりT」
陶芸作品そのものに、既に説明(それも正しくは説明ではないという裏腹さ)を書いちゃってるじゃん。
バナナに手を伸ばした「月の夜」
「ワインクーラー」などの超実用品まで。
他にも、「ポンカスタマイズ」「ストパー子」「ウルウルちゃん」など、気になる作品が満載でした。
野村さんの展覧会を終えてみれば、ほとんどの方が「これは良いな」「何だコレ」と笑っている。
これって実はスゴイことで、陶芸にありがちな技法やうんちくはさておき、
それよりも「こんなの作って来たか~!」「やられたー」という
最もアートの根本とも思える好き嫌いや五感に訴えてくる。
上手い下手を語るよりも、まず受け手が感覚優先で見てしまうところに
一方で、技術の高さに裏付けされた実態がありありと見えるようだった。
そして、来廊者の多くに作家や美術関係者が多かったのもうなづけた。
「どうしても見たかった」と遠方からお越しくださった作家さんも、とても嬉しかった。
これだけグローバルな世の中になり、平成が終ろうとしている現在でも、
日本の地方での現代アートの企画はまだまだ認知されにくい。
知っている作家、はたまた一般的に美しいと言われる絵画であるならまだしも、
知らない作家、よく分からないアートという概念でもって、
とたんに自分の範ちゅうから外れるということが珍しくないらしい。
しかし、地元・国内・海外問わず、自分の目線で心に響いたものを地方で見てもらいたいという
20年前からのPuntoの意志は変わらずに、今日もまた懲りずに企画展を行う。
東京では見れるけど地方では見れない じゃ、つまらない。
ならば、中央でも見れないものをここから発信したいと日々もがいている。
皆さま、応援ください。
そして、いつもPuntoにお付き合いくださる野村さん、今回も感謝。