2017年12月24日のクリスマス・イブ、25:30~
「NNNドキュメント」にて放送。
“絵の中の自分が癒してくれる似顔絵セラピー”
村岡ケンイチ
現在 闘病中の寛太君にありがとうを伝えたい。
寛太君には2才年下の弟がいます。
幼い頃は、兄に叩かれ泣いていたのを よく覚えています。
泣かされても、お兄ちゃんの後をついていく。
弟ってそうなのかもしれません。
今では、夜中に寛太君の容体が悪くなった時には、
母を起こし知らせてくれるという頼もしい存在でもあります。
私たち大人の潤滑油のような役目の元気な存在なのですが、
彼自身もまた 心のケアをしながら寛太君に寄り添っているのです。
若干8才の弟がお兄ちゃんの病気を目の当たりにする現実は
生半可なものではないでしょう。
ある時、私が病室にいると寛太君の担任の先生がお見舞いに来られました。
先生との会話の中で、友達が賞を取ったことに影響を受けた彼は、
先生に自分も習字で金賞を取りたいと言いました。
「僕なら、滴水滴凍と書いて出すねん」
てきすいてきとう!?
恥ずかしながら、私はこの禅の言葉をその時まで知りませんでした。
恐るべし、寛太君の弟。
君には、間違いなく晴れ晴れと生きる舞台があるに違いない。
悩んだり怒ったり、でも腐らない弟は、いつも隣で寛太君の頑張りを見続けてきた証人なのです。
つづく。