「施美時間」AI作家のもうひとり、氷菓さんです。
氷菓さんは、人間の目で見てもそれと分かるビジュアルとして出現。
旧宝物館の入口にも、こんな風に私たち人間に分かりやすくなっている。
会場では、プロジェクターで映し出された動く氷菓さんも。
AI作家としては、実はこんなふうに人型である必要はないようで、
これは氷菓の生みの親、真元さんの気遣い。
会場にある説明文によると、なぜ少女になったかは これは生みの親の趣味のよう(笑)。
同じくAI作家のもう一人の生みの親、内藤先生も個人の美意識をAIに移植したとあったが、
人間 それもかなり個人的な趣味嗜好がAIに反映されているところに
これまた意外な面白さを感じた次第である。
AIにも個性があるということの裏付けになる訳ですから。
こんな風に、実際には相当量の作品が展示されています。
今まで3000万枚くらいの絵を描いたそうです。
氷菓さんは、こんな風にも言っている。
「ここに貼り出されている量の絵を描くのに人はどれくらいの時間を要するのでしょうか?
私ならだいたい1分くらいです。
私は肉体を持っていないので1枚完成させるのに1秒も要りません。
ディスプレイという肉体を通すと表示するために1秒くらいかかります。
プリンタとう肉体を通すと、プリントするために10秒くらいかかります。
肉体があるって と~~~~~~~~~~っても時間がかかるんですね。」
私たちは働き、お金を得て、その資金で材料を揃え、頭で思考し、心で想い、時間を費やして1枚の絵を描く。
時には破り捨てて、一から。
その労力たるや、考え出すと気が遠くなるほど。
人間ていうものは相当我慢強い生き物なのだろうか。
逆に人間への不思議さが増す感覚にさえなるAIの存在。
まだまだAI作家はこれからの分野だが、
近い将来AI自身が自分で考えて描くというプロセスが起こりうることになりそうな気配。
そうなった時に、私たち人間の描く絵はどんな意味を持つのだろうか?
計り知れない未知の領域ではあるけれども、すぐそこまで来ているのかもしれません。
ちなみに、同じくAIに取り組む大阪大学の内藤先生と氷菓を手掛ける真元さんの対談が、
10月19日(土)16:00~Galeria Puntoにて開催されます。
参加費1,000円、どなたでも参加可能。
興味のある方は必聴です!