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「装置」

Galeria Puntoでも展覧会をしていただいた高﨑元尚さんとは、ずいぶん長いお付き合いになる。

ある頃から「装置」と名付けた作品を一貫して制作してこられた元尚さん。

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今年、香美市立美術館の企画展に際し「誰もやらないことをやる」という著書を出されているが、

その中でも「装置」について、また「具体」についても言及されている。

「装置」について

60年代に入ると、四角なキャンバスがねじ曲がり、色が消えてモノクロームになり、モダン・ジャズのリズムに乗って描いたりしたが、結局アクションは私の体質に合わないことが分かった。それで64年には逆にアクション・ペインティングのエネルギーを相殺するマイナスの絵画としての「装置」を発明した。キャンバスを裁断した正方形を並べた。すると一つの展開があった。枠を離れたキャンバスは当たりまえのことであるが曲がる。これを数百個連動させると、前に立つ人の肉体イリュージョンを増殖する装置、コンピューターになった。パソコンは未だ出来ておらず、コンピューターは巨大な装置であった。

「具体との出会い」

私は具体の事は何も知らず、モダンアート協会展が一番新しい展覧会だと思って出品していた。1965年、第1回ジャパンアートフェスティバルに招待され、ようやく不満を感じ始めていた団体展の作品とはまるで違う、吉原治良、白髪一雄、元永定正の作品に初めて会った。いかにも関西人まる出しといったところに共感を覚えた。自分に一番相応しい場所が具体である事を確認し、直ちに吉原先生に参加を申し入れ、許可された。

具体という名のもとに集まった若い芸術家たちは、ありとあらゆる実験を試みている。

これらの行為は後に、ハプニング芸術の先駆として国際的に評価される事になる。

現在の具体の世界的評価を見れば一目瞭然である。

元永さんしかり、元尚さんの作品は何十年たった未だかつて新鮮である。

1923年生まれの元尚さんは、来年 高知県立美術館で企画展を開催される予定だ。

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Galeria Puntoでは、高﨑元尚の「装置」をご覧いただくことができます。

高﨑元尚の仕事を再確認した2016年。

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