先日のオープニング、アーティストトークで最初に石川さんが触れた作品がこちら。
”from some vanishing points”
今展のタイトル「・・・times,rhythms and dimensions.」とあるように、
時間・リズム・次元性を画面を作る上でキーワードにしていることがうかがえる。
この中でも特に次元性については、今回顕著に現れた要素と言えるのではないだろうか。
風景画などにもよく見られる遠近法というものがあるが、
石川さんが語った中で、例えば上の作品はこの消失点を3つ設けて画面が構成されている。
私たちが心地良く感じる線や、リズミカルなレイアウトは、
作家が無意識的にも行っている こうしたテーマや技法などが起因していることが分かる。
”seraphine”
同じサイズの作品。
石川さんと言えば、これまで淡い色彩の印象が記憶に残ります。
この2点は比較的 今までの雰囲気を残す仕上がりですが、
実際に作品を目の前にすると、はかなさと同時に普遍性のようなものを感じます。
観る側の印象と作り手の意図、自分の目線と相手の目線を重ね合わせてみる。
時には、そういう視点が視野を広げ、新たな価値観を得るキッカケになるのかもしれない。