「満ちゆく月の絵の下で」
昨日にて、椎名 寛の個展が終了。
椎名さんとは初めてのPuntoでの展覧会でしたが、実り多い2週間となりました。
会期中はスーマーさんの音楽が流れる中、
絵を描いたり、お喋りしたり、ギターを奏でたり、歌を唸ったり、お酒を飲んだり、
甘い物を食べたり、ラムーに行ったりしながら、自身の表現を身を以て示してくれた椎名さん。
その優しい作品と共に、腹に響く激励をめいっぱいもらいました。
こちらがしないといけなかったのに。
アート作品は、今や様々な現場で取り入れられ価値づけられている。
その基にあるのは作品が発するもの、表現の本質があらわになる。
その作品に心動かされるかどうか。
同時に私は、絵を描く行為そのものも既に表現の一部だと思っている。
だから、画家は生き方を模索し、自身を問うのではないだろうか。
私もそうだが、人は完成形を見せたがる。
途中の失敗ややり直しは、あけすけにするには出来が悪くて見せたくないのだ。
その点 椎名さんは、途中のどんくささも「オレ、こうなんだよ」と見せてくれているようで
そんな自然体が作品にも表れているように思えた。
無言の棒立ちをしてしまった 椎名さんとスーマーさん両氏に、心からの感謝。
二度と会うことのない また会いましょう は決して嫌いではないけれど、
必ずまた会えるであろう「また会いましょう」は、心に刺さって力が湧く。