ワークショップ中、作家 渡邊あ衣さんのお話の中には とても興味深いものがあります。

立体を学ぶ中で絵の世界に踏み込んだ あ衣さん。

美術教育の中で、絵を上手い下手で判断されることへの疑問、

同じ言葉を使うならば、当然ながら とても絵が上手い あ衣さんですが

”自分の絵を見せたくない”という思いから、元の絵が分からないように作品に仕立てていた という事実。

つまりは描いたキャンバスを折りたたんだり、穴をあけたり。。

普通なら、そんなことやってはならない。

間違いなく先生やお母さんに怒られてしまう。

これが絵から作るリボンやお花の始まりだったという訳でなのである 。

 

今回制作したリボンは折りたたんで見えなくなる部分まで描いている。

出来上がった時の満足感や、一般のリボンにない感じ というのは

この見えない部分まで表現をしている、

リボンでありながら実はひとつの表現が姿を変えたものであるからではないか、

と 個人的に感じるところが大きかった。

 

 国語や数学と違い、 美術は正解がたくさんある。それは十人十色。

いや、不正解さえない。

むしろ、先生さえ気づいていない、もっと新しいアイデアが未知数なのだ。

社会に出ると答えがひとつではない事柄や理不尽な場面に度々出くわす。

美術が担う役割は感性から波及し、人間力の形成にまで関わるパワーを秘めているのではないか。

 

例えば好きな洋服やメニューを選ぶように、

自分の感覚で何となく自分の好きな色や形を描いてみるのはどうだろう。

それだけで既製とはまるで違う価値が生まれる。

Puntoのワークショップは、モノを作る傍らピアノを弾いたり。

アイスクリームを食べながら、自分の作った作品をカメラマンのように「いいね~」なんて眺めたり。

各々が自由に楽しんで過ごす。

オシャレ男子、可愛い女子たちの傑作。

       

       

レジン加工も施して、完成度の高いブローチが完成。

最後は、頭や腕や胸や鞄に出来上がったリボンやお花をつけた子どもたちでパシャリ。

大人を撮り忘れました・・

 あ衣さんデザイン、はらへったトートバックもあるよ~。

次回のワークショップは、万華鏡作家 吉田真による夏休み限定ワークショップを開催します。

 

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