私たちは、アートは生きざまに直結していると捉えています。
主要都市だけでなく地方で、一人でも多くの方に心躍るアートを見てほしい!
またそれらを通して、何が大切で何を取捨選択して人生を生きるのか!?
ヒントはアーティストの表現であり、観た者の心に残る何かであり、
我々は美術に携わる者として決してその問いかけを止めてはならないと思っています。
そして、アートの力で未来を切り開くことができるならば、
世の中の戦争や差別は違うものに置き換えられる可能性があるのではないでしょうか。
2015年の施美時間では、来場者が作り手となり平和へのメッセージを書いたモニュメントを手掛けました。
そして今展は、アーティストに加えて教授陣を迎え、AIによる芸術表現、
そして筋ジストロフィー患者の作品も展示いたします。
今秋に5度目の開催を迎える「アート・プログラム in 鶴林寺」は、鶴林寺の長い時間の流れに
現代アートを加えることで、美の施しがさらに豊かになるのではないかと期待しています。
そのような願いを込めて、東日本大震災が起こった2011年より
テーマを「施美時間(せみじかん)」といたしました。
現代作家の作品は、同時代を生きる作家の意図と鑑賞する人々の思いが、
社会の情勢の影響を受けながら呼応して力を発揮します。
未曾有の震災を経験し、祈りと希望を希求する今、長い歴史の芸術を擁して人々を育んできた鶴林寺において
現代アートの作家によるアート・プログラムを開催できることは、また、未曾有の好機と感じる次第です。
皆様のご支援をお願いすると共に、多くの方々に施美時間を過ごしていただきますことを心より念じております。
アート・プログラム実行委員会