「点から線へ」は2012年に始まったビエンナーレ形式の企画展で、一度飛んでしまったので今回で3回目となります。

2年前に亡くなった最も尊敬する美術家 堀越千秋氏に”Galeria Punto”という名を付けてもらい、

ギャラリーのロゴも堀越さんの手描きを即採用しました。

Puntoはスペイン語て”点”を意味します。

「点から線へ」のフライヤーには、Puntoが始まった当初から変わらず持ち続けている根幹を

毎回同じ文言として以下のように記しています。

 

Galeria Puntoは点としてのギャラリー活動から線・面にいたる活動を模索し、時代の先端を走っていたい、そんな気持ちで芸術全般にわたる企画展を行ってきました。同時代の作家がつくりだす優れた作品は、生活空間のなかで時代のメッセージとして人々にくり返し語りかけ、意味を問い、私たちを豊かにするのです。作家は各プロジェクトにおいて、環境や社会的要因を念頭にそれぞれの思想やテーマを形にしていきます。かれらの作品発表の場をギャラリー空間に留めることなく、都市空間やさまざまな空間での演出や作品制作支援も行っています。芸術が経済基盤の大きな柱として再構築されつつある現在、Galeria Puntoも新たな価値観の創造に寄与していきます。

4人目の猪立山さんは福岡県在住。

 

こちらが、昨年の二科展において特選となった「千年先の声」。

他には、場所を選ばない小品も数多く用意しました。

胡粉や膠といった日本画の画材に加え、樹脂やアクリル絵具・透明水彩に墨など

様々な材料のミクストメディアで画面を構築することで、猪立山さんしか表現し得ない

繊細でいて現代的でもあるマチエールを作り出しています。

古代から連なる明日への願いを、花と人というかたちで表しています。背景の文様は、細胞や染色体など生命の小さな単位であり、また、きらめく金平糖や、砂や、子供の頃に拾った小石でもあります。願いとは、生への欲求、祈り、あるいは、いとけない想いなのかもしれません。諍いや悲しみは多くありますが、花が虫や宇宙が今も広がり続けるように、世界は何度も夜明けを迎え、美しく変わりゆくのだと信じて、私は描き続けています。どうぞ足をお運び頂き、ひたむきな心やゆるやかな気持ちを映した大小さまざまな作品をご覧頂けましたら幸いです。 猪立山三鈴

猪立山三鈴さんは、昨年の二科展において特選、2018春季二科展招待出品と今最も勢いのある若手作家である。近年のこれらの出品作品は、構図や色等の技術的なものが優れているというだけでなく、発信されている内容が、充実しているように感じられる。実は彼女は優秀な大学の大学院を修了した才女である。在り来たりの道徳や良識を押し付けたり、感性の垂れ流しのようなイメージの羅列に陥ることがない。さりげなく柔らかな感性でつつみこんだ知的なメッセージを発信している。また小品の彩色墨絵は、現代的な江戸絵画とでも言ったらいいのか、とびっきり「粋」で「艶」を感じさせる作品を見せてくれる。このような彼女の幅広い感性と柔軟な姿勢に大きな将来性と可能性を感じる。  公益社団法人二科会 評議員 田浦哲也

平面作品の他にも、絵と同じ材料・手法で作ったアクセサリーも。

紙のように軽く、多少の雨も気になりません。

作家自身も付けてます。

猪立山三鈴の「千年先の声」は11月25日まで。(月・火・水 休廊)

24日(土)、25日(日)は作家が在廊いたします。

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