2年前の同じく7月、「マチエール思考」と題した入江清美の展覧会を行った。
入江さんには、オープニングパーティに合わせ来廊してもらったのだが、
当時、平成最大の被害となった西日本豪雨によりオープニングは中止、Puntoにも避難勧告が発令された。
何とか最後まで展示はしたものの、市内でも浸水の被害が出るほどだった。
リベンジを果たすべく企画した2年越しの今展「不惑」。
であったのだが、、今回は雨に加えてコロナまでやってきた。
どうなってるんだよー、全く。
例えばこの画像は、雑誌「モダンリビング」に掲載されているもので、壁面にある作品が入江さん作である。
作品は多くのCMや雑誌でも取り上げられている。
また、ホテルやレストランでも出会うことができる。
故に、時として建築やインテリアの一部のように紹介される印象を受けるが、
それは入江さんの表現が様々な空間に融合する証であり、表現に他ならない。
常に感じるプロ意識に、私はその度に感化され、
こういう状況にあって、無言のメッセージをくれているようにも感じたりもしている。
休業からの再開以来、人の来ない画廊で一日を過ごすことも少なくない。
そんな中でも楽しみに覗いてくれる方たちもいるのだから、本当に嬉しいし、必要な人たちはいるはずだと願っている。
それにしてもリベンジのタイミングの悪さよ、心の中では「嗚呼」なんて呟いてもみる。
だからと言って、困っているだけではいられないのだ。
目の前にある作品に背中を押してもらい、目の前にないものにも思いを馳せて思考する。
四十にして惑わず。
「不惑」は今月26日(日)まで。