年明けがずいぶんと昔のことのように感じる2020年は、様々な想いと共に時間が流れていった。
春先から中止や延期が相次いだ企画は来年も持ち越し、まだ空白となったままの時期も多いが、
それでも一歩踏み出しながら、繋がる先を探したいと思う。
そんな中、延期のままメドが立たなかったスーマーさんのライブにこぎつけた。
限られた人数の中で静かに始まったライブは、皆さん様々な想いを胸にお越しくださった。
歌っていただくのは昨年の10月の鶴林寺以来だったので、ソワソワしながらその時を待った。
プントがツアー最終地点だったスーマーさんが現れたのは日が落ちた頃、何だか疲れの色が伺えた。
特にこんな時期のツアーをこなすのは想像以上に大変なんだろうなぁと感じたが、
これまでの旅先で会った人たちの想いを全部受け取ったかのような満ちた疲れにも見えて、
私はあまり多くを話しかけない方がいいような気がした。
歌が始まる。
久しぶりの生音が嬉しい。
そして何て言えば良いのか、音色と共に大切なものが浮かんでは消える。
そう、音楽は絵みたいに目の前に留まってくれないんだなぁ。
初めて生で聴くことのできた新しい歌もあった。
人と会って音楽を聴く、それだけのことがこんなに貴重な時間だと感じたことも今まではなかった。
それは、きっとどんな歌でもいい訳ではなくて、スーマーさんの歌が聴きたい。
そこに居合わせた私たちは同じ気持ちで、その歌声を聴いていたと思う。
昨年は、失礼ながらスーマーさんのことをラマーズ法の関係者?くらい全く知らない状態から
厚かましくもPunto pressに特集を書かせていただいた。
そして今回のライブの詳細は、今月発行のPunto pressに、前回に毛の生えた程度の横ばいの認識で寄稿させていただいている。
自分なりの渾身の寄稿ではあるけれど、やっぱり目の前で聴く歌が良いなぁと思うのであった。
「ギャラリーに佇む歌」最終日は満月と共に過ぎていき、最後は笑顔でサインをしてくださいました。
目の前に留まってくれない歌を、どうにか絵のように歌を伝えられないかと思い
無謀にもスケッチ調で紹介してみましたが、、歌は聴きましょう。
おそらく疲れていて、プントで歌ったことを覚えていないかもしれないので、
来年は「スーマーさん、”ギャラリーに佇む歌”まだですか?」とか言いながら4回目に持ち込もうと思います。
皆で再会を待っています。