今日は、新刊の絵本をお借りする機会がありました。
「オニのサラリーマン」
地獄勤めのサラリーマン、赤鬼のオニガワラ・ケンの物語。
えんま大王様に血の池地獄の監視を命じられるも、
まさかの芥川龍之介の蜘蛛の糸にもつながる展開へ。
そもそも、仕事中に居眠りをして極楽への逃亡を図られた原因は、
前夜「なぜ鬼ヶ島の鬼は、桃太郎に負けたのか考えてみよう」という息子の宿題に付き合ったから。
ボーナスカットを匂わされたオニガワラは、帰りに鬼ごろしを一杯ひっかけて帰る。
糸を登る亡者に「極楽なんか行っても暇なだけやぞぉ!」と叫ぶくだりは、たまらない。
子どもの絵本とは思えぬシュールさ。
ストーリーに加え、絵も良かった。
これは、絵本とは無関係の斎藤真一の画集。
オニのサラリーマンを見ていると なぜか「吉原炎上」の原作になった遊女シリーズを彷彿とさせ、手に取る。
こうして、読書の夜が更けてゆきました。