綿引明浩の「透明の絵画展」。
透明なアクリル板に逆さまに描いていく作家オリジナルの技法、クリアグラフ。
版画・フィギュア・アニメーションなど多彩な作品が揃っています。
透明の絵画の中には、キャストと呼ばれるちょっと不思議な登場人物。
さまよえる画人、ページマン、おしりの天使、正義のサミート・・・
これらキャストには背景や気質まで存在する。
もちろん、これらの解釈は見る側に委ねられてはいるけれど、
絵の裏側とも言える細部まで作り込む作業は、脚本家のようでもあり
現実に家のクローゼットの中にちっちゃいキャストが住んでてもおかしくない
そんな気にさえなってきます。
そして、こちらはピッコロアニメ。
絵画の中でアニメーションが音楽と共に動きます。
キャストたちが集うシアターを、そのまま額に入れ込んで盗んできたような
何ともノスタルジックな大人のアニメーションなのです。