「REGAINED」 MIWAEL。
MIWAELはアーティストトークの中でJohn Milton の失楽園の一部を朗読している。
失楽園のアダムとイヴは、着想を得るに大きな影響を及ぼしているもののひとつである。
そして、特別に1枚の絵の裏側とも言うべき秘密を解き明かしてくれました。
彼女は日々 様々な着想を記憶の中にストックし、自身の経験を踏まえ制作にあたる。
それは、説明を聞かなくとも ありありと作品が語っている部分が大きい。
例えば風景画を見た時に、それが実際に景色を前にして風を感じてスケッチしたものか
写真を見て描いたものか、何となくそのリアリティの違いが伝わってしまうのと同じように。
私は作品には個人的な要素が入って なお良しと思っている。
それは絵としては敬遠されがちではあるが、そこにこそ存在するものに魅かれてしまうタチだからである。
また興味深いのは、心で見るよりも脳で見るという表現をしている。
自らに浸かる一方でその姿を俯瞰し哲学する、ジェンダーフリーな作品にも通じるもの。
自分の肉体や思考さえ作品として昇華させている気さえした訳でもあり。
意外だったのは「世間に合わせようとして頑張ったこともあるが上手くいかなかった」という言葉であった。
冗談まじりの言葉は、彼女が世間に合わせてくれた気遣いのようにも思えたが
嘘のないMIWAELの言葉だったに違いない。
平面作品の他にも、こんなシンボリックなリングなど立体作品も展示。
この指輪、参観日に付けていっても良いでしょうか?
良いですよね?
同じモチーフのブローチなども、こんな感じで実に爽やかに付けていただけます。
幸福は貴方と共に味わってこそ、私にとっても幸福なのです。
貴方と共に味わうのでなければ、幸福などというものは退屈ですぐに嫌になるものです。
ですから、あなたもこの果物を味わってください。
(「失楽園」ジョンミルトン より)