藤原宏幸の「脳内回帰」が終了。
会期中、なかなか作品を紹介できませんでしたが、
2週間 見ごたえのある作品揃いでした。
元々100号ばかり描いていたという藤原さんですが、黄緑の渦は展示中 一番大きな作品。
この赤い作品も印象深かったです。
作家曰く、自分の絵は暗いとか怖いなどとよく言われるそうですが、
毎日作品を見続けた感想は、むしろ穏やかさのようなものも秘めていて
人間の根源に帰っていくとでも言うのか、とても不思議な感覚を持ちます。
何度となく見て確かめたくなる、そう「〇〇みたい」と簡単に例えにくいのが良い!
作品の形として見える線は、一番最後に浮かび上がってくるのだそう。
見たこともないくらいの極細の面相筆を使って、形を追うように描いていく様は
描こうとするラインを下描きするのではなく、
自然と浮き上ってくる形を探すように筆を動かし続けた結果なのだ。
藤原さんは、まだまだ世に出ている画家という訳ではありませんが、
著名無名関係なく、こんな表現者がいるんですよ!
そんな風に、面白い要素を地方から どんどん発信していく拠点でありたいと思っています。
ほとんど人物は描かないそうですが、そんな中で珍しい一枚。
何と言っても、しおれた花が作品をグッと魅力的に仕上げていると思いませんか?
藤原さんの今後の作品の変遷が楽しみです。