「人間は常に祈りの中で生きてきました。
時に思わぬ方向に導かれ、矛盾を生み、またくり返し祈りを紡いできました。
これが、人間の持つサガであり”カルマ”に繋がるのではないかと思い、具現化しました。」
役重佳廣の「カルマの複写」-繰り返される記憶-を、4月6日より開催します。
Puntoがリニューアルして初めての企画展。
役重さんとは施美時間で何度か企画させていただいたことがあり、とても穏やかで優しい方であるが、
その作品たるや、静かな中に揺るぎない意志が直立している。
その作品に対峙するだけで、作家自身の作家たる所以のようなものを感じるのは役重さんの魅力のひとつだと思う。
備前焼という非常に伝統的な世界に居ながらにして、役重さんの作品はそれらの枠をひょうひょうと超えている。
土の持つ年月さえ最大限に捉えた造形は、実に大胆で自然なのである。
また、異素材との組合わせも面白い。
「いのち」をテーマにした独自の備前焼は、多くの方から絶賛されており、
花器として華道家・假屋崎省吾氏に作品を提供するなど、備前焼の可能性を広げている。
初日4月6日は、作家在廊予定です。
ぜひ、この機会に役重氏の世界観をご堪能ください。