「施美時間」始まって以来の晴れ続き。
鶴林寺でのアート・プログラムと言えば、これまで雨が通説となっていましたが、
それを払拭する日々が続いています。
特に、屋外の散策は心地良いです。
常行堂は、池田晶一。
「重なりもしくは 繋がり」
整然と並ぶ姿は、屋根瓦などお堂の佇まいとリンクし、
建築の一部としての作品の在り様を考えさせられる作品でもあります。
重なっているようにも繋がっているようにも見えるそれは、同じ形の独立した立体の組合せによって出来ています。面によって、艶のある赤とマットな藤色に分けられ、観る角度を変えることでフォルムが美しく変化します。池田さんの作品は、固い陶であるにも関わらず織物のような柔らかさとリズムを感じるのです。
また、池田さんの小品は旧宝物館にも展示されています。
波型が特徴的な花器やカップは、繋げることで新たな立体作品のようにも変化します。
次に、常行堂から見える赤は、栗山 勉。
「地平線を行く星牛」
”静かな内面と力強く未来に向かって進みゆくフォルムを創作した”という栗山さん。闘牛のように、足をカッカッ・・と動かし土を蹴りそうです。
”自分が熱くならないと作れない”という栗山さんは、自身が熱を帯びるまでの数時間をアトリエの掃除をして過ごすのだそうです。そして、やり始めると熱は一向に冷めなく制作を終えることができないと言います。
素材は色々なパーツ。
「変幻するメルヘン」
太陽に向かってゆっくりと変化(へんげ)し進化していく様を表現しています。
キツネが女に化けているところなんですね。
これは血管という人もいました。
確かに、血管のように見えます。
他にも野外作品では、入口から屈まないと入れない 奥に好奇心をそそられ、
大角さんの作品を通る人の姿が多く見られました。
作品をくぐって奥まで行くと、
作品の上に最初はなかったお金が置かれているではありませんか。
お寺ならではの光景。
この日は、閉館ギリギリに作家が2名到着。
んん!?リンボーダンス?
アホですね~。
誰も見てない中での、この のけぞり。
さすが、アートの基本。作家魂を感じます。